Hinokiの理念



Hinokiは設立数年のまだ若い会社です。しかし、ここに至るまでには多くの出会いがありました。なかでも当社の土壌ともいうべきものは、私が生涯師と仰ぐ"割烹にし堀"料理長・西堀高市との巡り逢いです。

以来、しばしばお会いするうちに、豪放磊落で飾り気のない人柄にも強く惹かれ、いつかこの人の料理を食べてみたいと思うようになったのです。やがて念願叶っていただいた料理の衝撃は今も忘れられません。

その後、拝み倒して弟子にしてもらい、親方の料理から学んだもの。それは料理の持つ底知れぬ力だったのです。作り手と食べ手が一体となって初めて生まれる阿吽の呼吸は魂をも震わせる喜びなのでした。しかし、親方は息苦しいストイズムとは無縁。そのことを心から楽しめる根っからの職人なのです。

そのスタンスに倣い、添加物やエキス類を一切使わない、国産材料に徹する、良心的な生産者を支援するなどを心がけ、全ての人の健康に寄与する会社となることを願って止みません。親方のように、食を通じて喜びと極みを分かち合うことが目標です。

 


Hinokiの由来



当社代表の藤田が師と崇めるのが割烹職人の西堀高市。関東から生まれ育った静岡に戻り、足掛かりとしたのが桧の木という割烹店でした。

間もなく独立して店を構え、場所を移しつつ「静岡に西堀あり」と謳われ、外連味のない味で名を馳せました。
また桧は不滅の象徴として貴ばれることから、当社の不屈の精神の象徴としています。

 


西堀高市プロフィール


昭和13年生まれ。生まれ育った静岡を拠点として地産地消を心掛け、奇を衒わず淡麗にして和心あふれる料理の作り手。割烹『にし堀』は遠方からも足を運ぶ多くのファンを集めましたが、やはり静岡生まれの直木賞作家村松友視氏もその一人。「西堀さんという物語をいただく」という名言を残しています。

 


Hinoki代表  藤田 直樹 


1989年生まれ。静岡県出身。17歳で高校中退。飲食業、工場勤務、鳶職などを経験したのち20歳のときに“割烹にし堀”の西堀高市親方に出会って啓発され、料理の道を志す。親方の指示に従って京都、宝塚で料理人としての経験を積み、“割烹にし堀”で4年間修業。にし堀廃棄に伴い上京して洋食レストランなどで働くが腰の故障で入院加療し料理の道を断念した。もともと興味があったファッションのイベントを通じて斯界の重鎮として高名な干場義雅氏と第二の出会いを得る。氏の引き立てにより傘下に入り、氏が主宰するファション誌の編集などに携わった。しかし食への思い断ち難く2019年株式会社Hinokiを設立。理想の無添加調味料を追求している。